このブログでは実際に私達がお手伝いさせていただいた葬儀の事例を【あきる野典礼の葬儀】として定期的に紹介しようと計画しています。
今回はその1つ目。
とある仲の良いご夫婦の葬儀の事例です。
大切な方が亡くなると誰しもが悲しむもの。
特にその別れが急なものだった場合、残されたご遺族がその死の事実を消化できない場合があります。
亡くなったという事実は間違いなくそこにあるものの、心の整理ができないのです。
ご主人のお骨を手放すことができない奥様
今回紹介する事例は、突然入院し数か月の闘病生活の末に亡くなってしまった方の葬儀の話です。
あまりにもあっという間の出来事で、奥様はまさに心の整理を済ませられない状況でした。
その奥様ですが、火葬が終わった後もずっとご主人のお骨を手放そうとされませんでした。
ご主人と離れたくないというお気持ちが強かったのです。
ご主人と奥様はとても仲の良いご夫婦でした。
そのご主人の突然の入院と死。奥様のお気持ちがどれほど辛く混乱の中にあるか。
私達は奥様が置かれているその辛い状況を理解し、ご主人と離れたくないという奥様の願いも尊重しなければなりません。
「埋葬しないとご主人は成仏することができません。」
「ご主人に成仏してほしいですよね。」
奥様の願いを尊重しながらご主人のお骨を埋葬する方法を探しました。
奥様がご主人と毎日会える場所を探して
私達は奥様と一緒に、奥様が納得できるお墓を探し回りました。
私達から提案させていただいたお墓の条件は
- 自宅から近い
- 墓地までの高低差がない
という2点でした。
自宅から近い場所にお墓があれば、奥様はご主人と離れることなくいつでも会いに行くことができます。
高低差のない墓地を選ぶことで、今後奥様が高齢となった際も変わらずお墓を訪れることができます。（墓地には高低差の大きな土地にあるものが意外に多く、高齢者にとってはそれが負担となります。）
お墓探しの同行とその中でのヒアリングと提案。
奥様が納得して「このお墓なら…」と思える場所に出会えるよう私達も力を尽くし、最終的には奥様に満足していただくことができました。
あきる野典礼の姿勢である、お一人お一人のご要望や状況を理解し最適な提案をすること。
それを納得いくまで取り組めた事例として、この一件は私の記憶にも強く残っているストーリーです。
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